2009年5月6日 読売新聞 中部発
愛知県蟹江町蟹江本町の民家で、会社員山田喜保子さん（５７）と次男のケーキ店店員雅樹さん（２６）が殺害された事件で、山田さん宅には外部から無理に侵入した形跡がなく、争った物音などを聞いた住民がいないことなどから、顔見知りによる犯行の可能性のあることが５日、わかった。県警特捜本部は、山田さん一家の周辺にトラブルがなかったか調べている。
捜査関係者によると、現場検証で山田さん宅は、窓ガラスが割れたり、玄関や勝手口の鍵が壊されたりするなど、外部から侵入した形跡のないことを確認したという。室内にも犯人が土足で歩き回った痕跡はなかった。犯行時間は１日午後１０時半から２日未明にかけてとみられるが、近所の住民は「２日午前２時頃まで起きていたが、争ったような音は聞いていない」と話していることから、特捜本部は、犯人が侵入した後、２人のすきをみて襲ったとみている。
また、雅樹さんは、致命傷となった背中の刺し傷のほか、首に手で絞められたような跡があり、顔にも激しく殴打された跡が残っていた。喜保子さんの頭を殴打したとみられる鉄製のスパナは、室内の玄関付近から見つかった。
一方、喜保子さんがかわいがっていた猫１匹が殺されていたことが判明した。近所の男性は「山田さん家族への恨みなのか。動物好きの優しい一家で、特に喜保子さんが猫をとてもかわいがっていたのに……」と驚いていた。
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殺害された山田喜保子さん、雅樹さんの通夜が５日夜、蟹江町内の葬儀場で営まれた。密葬で、親族や親しい友人らが出席した。
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