次男の腕時計奪う? 犯人、売った可能性も

中日新聞 2009年7月4日 11時01分

 愛知県蟹江町の会社員山田喜保子さん(57)方で5月に家族3人が殺傷された事件で、刺殺された次男の洋菓子店員雅樹さん(26)の腕時計が室内から無くなっていたことが、蟹江署特別捜査本部への取材で分かった。特捜本部は犯人が奪った可能性が高いとみて、県内外の古物商などに持ち込まれていないか調べている。

 特捜本部によると、雅樹さんは5月1日夜の帰宅直後に犯人に襲われたとみられ、遺体は2日午後零時半ごろに1階和室で見つかった。上半身は裸で、黒のスラックス姿だった。

 捜査関係者によると、事件発覚後の現場検証などで、雅樹さんが普段身に着けていた腕時計が室内に見当たらず、犯人が雅樹さんらの財布に入っていた紙幣とともに持ち去ったとみられる。腕時計は国内有名メーカー製で、全体的に銀色だった。特捜本部は、犯人が売った可能性もあるとみて全国の古物商などに確認している。

 一方、捜査幹部への取材で、喜保子さん殺害の凶器とみられるモンキーレンチは、新潟県の工具メーカーが2005年末ごろに製造したことが判明。全長31・5センチ、重さ650グラムの業務用に使われるような大型で、約3千本製造され全国で売られた。

 三男の会社員勲さん(25)が襲われたナイフの製造元は、大阪市の刃物メーカーで、特捜本部はレンチとナイフを紛失したり、盗難被害に遭ったりした事業者がないか調べている。

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