山田雅樹さん（中学生当時）
２日午後０時２０分頃、愛知県蟹江町蟹江本町、山田喜保子さん（５７）方で、次男のケーキ店店員雅樹さん（２６）が、１階西側の和室で倒れて死亡しているのが見つかった。三男で会社員勲さん（２５）も首を刺されてけがをしていた。県警は現場の状況などから殺人事件と断定。蟹江署に捜査本部を設置すると共に、所在がわからなくなっている山田さんを捜している。
発表によると、同日正午前、雅樹さんが出勤しないことを不審に思った職場の上司が同署へ通報。駆けつけた署員が雅樹さんらを発見した。雅樹さんは上半身裸で倒れ、背中の数か所に刃物で刺されたような傷があった。勲さんも首の後ろを２か所刺されていたが、軽傷。凶器は見つかっておらず、遺体は３日、司法解剖する。
捜査本部に対し、勲さんは「２日午前２時頃に帰宅したところ、玄関で後ろから男１人に襲われ、抵抗したが意識を失った。警官の声で再び、気がついた」と説明、男の特徴や服装などについては、「酒を飲んで帰ってきたので覚えていない」と話しているという。
署員が駆けつけた際、勲さんは体の前で両手首を電気コードで縛られていたが、自ら玄関の鍵を開けて出てきた。また、勲さんが帰宅した時に使った玄関の鍵が見あたらないという。室内は雑然としており、物色された跡かどうかははっきりしない。
山田さんは１日午後８時頃、勲さんが自宅を出る際には在宅していたが、現在、連絡がつかず、普段、使っている自転車は残されていた。山田さん方は３人暮らし。山田さんの夫は１０年以上前に亡くなり、長男と四男は別居しているという。
現場は、近鉄蟹江駅から北西約５００メートルの住宅街の一角。近所の男性（６２）は「雅樹さんたちは４人兄弟で、母親思いのいい子たちだった。どうしてこんなことになったのか」と青ざめていた。
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