2009年5月9日10時57分 読売新聞 YOMIURI ONLINE
愛知県蟹江町の親子３人殺傷事件で、室内から血の付いた小刀が見つかっていたことが９日、わかった。
首などを刺された三男で会社員の山田勲さん（２５）の傷の形状などから、県警特別捜査本部は、犯人が勲さんを襲った際の凶器とみて、鑑定を進めている。
捜査関係者によると、勲さんは２日午前２時半頃に帰宅。いきなり背後から犯人に襲われ、首を２か所、背中を４か所刺されるなどした。首の傷口の深さは５センチと３センチで、見つかった小刀によるものとみられている。
室内からはこれまで、母親の会社員喜保子さん（５７）殺害に使われたとみられるスパナ、次男でケーキ店店員の雅樹さん（２６）の殺害に使われたとみられる柄の取れた包丁が見つかっている。スパナは血をふき取った形跡があり、包丁は血が水で洗い流されていたが、小刀は血液が付着したままだったという。
また、８日までの現場検証で、室内の衣類や床などからは、喜保子さんら一家３人以外のＤＮＡは検出されなかった。
一方、県警は事件発生後、現場の半径８キロ圏内に緊急配備をして、蟹江署員が勲さんを保護した後に現場から逃げた不審な男の行方を追った際、「若い男」「黒っぽい服装」などの基本的な特徴を、警察無線で捜査員に伝えていなかったこともわかった。こうした対応について、特捜本部は「確実な情報ではなかったため」と説明している。
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