2009年5月18日 中日新聞 朝刊
愛知県蟹江町の会社員山田喜保子さん(57)方で家族3人が殺傷された事件で、2階にもわずかに血液反応が確認されたことが蟹江署特捜本部の調べで分かった。捜査関係者が明らかにした。2階に現金が残されていたことも新たに判明。特捜本部は、犯人が2階で山田さん家族の衣服を持ち出した可能性があるとみている。
特捜本部によると、殺害された次男雅樹さん(26)と負傷した三男勲さん(25)の部屋がある2階には、目に見える血痕はなかった。室内で争ったり、家具を荒らした跡もなく、雅樹さんの部屋から現金が手付かずで見つかった。しかし、検証の結果、少量の血液反応が確認されており、犯人が喜保子さんか雅樹さんを殺害後、2階に上がったとみられる。
山田さん家族の血液型はいずれもA型で、特捜本部は、家族以外の血痕がないか、鑑定を進めている。
特捜本部が公開した犯人の遺留品のパーカは、汚れやにおいがひどいことから、犯人が下着などの着替えを探した可能性がある。
ベランダに面した勲さんの部屋には取り込まれた多数の洗濯物が積まれていた。特捜本部は、なくなったものがないか勲さんから確認を急ぐとともに、ほかにも遺留品があるとみて調べている。
.