喜保子さんの遺体が発見され、自宅を調べる捜査員＝愛知県蟹江町で３日午後４時37分、大竹禎之撮影
愛知県蟹江町蟹江本町の会社員、山田喜保子（きほこ）さん（５７）方で次男と三男が刃物で刺され死傷した事件で、県警は３日、連絡が取れなかった喜保子さんの遺体を自宅の押し入れで発見した。喜保子さんは背中を刺されており、県警は殺害されたと断定。三男が犯人とみられる男ともみ合った際「金はないか」と要求されたと話したことから、強盗殺人事件として蟹江署に特別捜査本部を設置した。
特捜本部によると、喜保子さんの遺体は、殺害された次男で洋菓子店店員、雅樹さん（２６）が倒れていた１階西側の和室で、押し入れの下段に後ろ向きの姿勢で入れられ、頭から毛布を掛けられていた。上半身下着姿で、背中に鋭利な刃物で刺された跡があった。
２日正午過ぎに蟹江署員らが駆けつけた際、玄関は施錠されていたが、玄関の鍵１本が屋外の敷地内で見つかった。また３日の司法解剖の結果、雅樹さんの死因は左肺動脈切断による出血性ショックだった。
三男で会社員、勲さん（２５）が２日午前２時ごろ、帰宅時を襲われた玄関に、現金入りの勲さんの財布と１万円札数枚が落ちていた。また、これまで室内から盗まれたものは確認されていない。だが、特捜本部の事情聴取に勲さんが「自分が着ていた上着の襟を後ろから持ち上げてかぶせられた。『金はないか』と言われた」などと話したため、強盗目的の犯行と判断した。特捜本部は１日深夜から２日未明にかけての犯行とみている。【福島祥、山口知】
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